上達の心理術① 〜伸び悩み時期に〜

このカテゴリーでは、楽器の上達の秘訣を分析してみます。

具体的な奏法等の解説ではなく、心理的なことですので、

楽器以外の事にも応用できるかもしれません。

 

幼児期

さて、みなさん楽器を初めて間もない頃は、

わかりやすい課題がたくさんあったと思います。

 

・ト長調の音階をローポジションで弾けるようになる

・トレモロをBPM144、16分音符で弾けるようになる

 

これらのことは、わかりやすく、課題として設定するのも容易く、

達成度合を判断するのも簡単です。

この時期は、一つ一つ課題がクリアできていくことに喜びを感じるでしょうし、

それが「マンドリンって楽しい!」と思える要素になります。

練習量に従って自動的に巧くなる時期です。”幼児期”としましょう。

 

その時期を過ぎると、課題は少々複雑で微妙な世界になってきます。

 

青年期

・ダウンとアップのピッキングの音質を揃える

・弦に対してピックの入る深さをなるべく浅くする

・スケールを弾く際の音の切れ目を滑らかにする

 

この時期では、人によって「伸び悩み」が発生します。

仮に”青年期”としましょう。

青年期では、幼児期とは違い、自動的に上達する幅が小さいのです。

「何も考えず、ただ練習する」という練習法は見直したほうが良いでしょう。

精神と時の部屋があれば別ですが、

「きっちりと上達する練習法」を選択しないと時間がもったいないです。

 

ではどうすればよいか・・・・。

 

青年期の練習法

例えば、今日の基礎練習に1時間とれるとします。

トレモロの練習を30分、フィンガリングの練習を30分するとしましょう。

まず、メトロノームを鳴らしながらトレモロの練習をします。

 

・・・・タカタカタカタカタカタカ・・・・

 

ここで、もう一度考えてください。

今日の30分のトレモロ練習の目的を。

 

練習の目的はなんですか?

何を改善したいのでしょう?

どんな癖を直したいのでしょう?

 

それがはっきりしないのなら、この練習はあまり意味がないです。

違う練習をしましょう。

 

ちょっと極端な事を言いましたが、

要するに、

 

目的がはっきりしない

モチベーションも上がらないし達成感も得られない

上達しない、仮に上達しても一時的なもの

 

という、恐ろしいパターンに陥りかねないという事です。

 

まとめ

初めは難しいかもしれませんが、

人に言われたものではなく自分で設定した課題をクリアしていく

快感は素晴らしいものですので、ただただ練習するだけではなく、

課題について「考える」時間をつくりましょう。

もし、課題が思いつかないときは、巧い人の演奏を聴いてください。

CDでも構いませんが、できれば生で。

何かを得られると思います。

 

さりげなく最新アルバム”BLUE”から『Tonda』を貼っておきます。

 

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