今回は、表現力の違い、表現の幅の広さという演奏家の永遠のテーマについて、次元という考え方で整理してみました。
表現力を次元数で考えてみる(第一次元)
どんな天才でも、最初は単純な表現を習得することから始まるはずです。
一番単純な表現として、音の強弱があります。
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まずは、初心者が音の強弱という表現を手に入れたとします。
最初は、pとfという2つの表現しかできませんが、修練によりppからffまで、より多くの選択肢を持つようになります。
音の強弱という一つの次元の上で、多くの表現ができるようになるのです。
ここでは、pp/p/mp/mf/f/ffという6種類の表現ができるようになった、とします。
複数の次元を手に入れる
次に、もう一つ、次元を手に入れましょう。
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例えば、絃楽器は弦を弾く(擦る)位置によって音色が変わります。
単純化しても、硬い/普通/柔かいという3種類の表現が加わります。
第一次元(音の強弱)で得られた6種類と組み合わせると、18種類の表現が可能となります。
次元を一つ増やすだけで、表現の幅は倍以上になるのです。
表現の次元を超える
3つ目の次元を手に入れると、さらに倍以上の選択肢が得られます。
例えば、アポヤンド/アルアイレの技術を手に入れたら、表現の選択肢は36種類以上になります。
そして、4つめ以降の次元を得ることができれば、選択肢は無限に拡大します。
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さぁ、まずは新しい次元を探す旅に出ましょう。
新次元を見つけることができたら、次はそれを自分のモノにするまで、研究する段階です。
あなたにとって、4つ目の次元は何でしょうか?
5つ目は?
旅は永遠です。
・・・だから面白い。
※ここでは『単発の音における表現』について、簡略化して言及しています。楽曲の流れの中での表現については、別の考え方が必要です。
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