マンドリンは普通、ピックで弾きます。
でも、僕は家でマンドリンを弾くとき、半分くらいは指で弾いています。
文字通り、ピックを持たずに指で弾いています。
特に作曲してるときなんかは、ほぼ指弾きです。
他の楽器の経験がマンドリン演奏に役立つか
僕は、今までマンドリン以外に、エレキギター、クラシックギター、アコースティックギター、バンジョーなどの絃楽器を練習したことがあります。
(※最近はウクレレ動画もアップしていますが、ウクレレ歴は2ヶ月で短すぎるので除外します。)
それで、この中で今の僕のマンドリンの技術に一番影響を与えた楽器が何かというと・・・。
僕は間違いなく、「クラシック/アコースティック・ギター」と答えます。
ギターは大して上手く弾けないのですが、指で弦を弾くという練習が、マンドリンの演奏にも非常に役立っています。
そう、僕はマンドリン演奏においても、指で弦を弾く感覚が大事だと考えています。
ピックに自由を奪われる
ピックというのは一つの便利な道具なんですが、どうも扱いが難しいんですよね。
僕も5年ほど前までは、ピックに自由を奪われている感覚が強かったです。
ピックがずれたり、思い通りに動かせなかったり。
ピックを巧みに使って楽器を弾きたいのに、逆にピックに使われてしまっている、そんな感覚になっちゃいます。
当時はいかにピックをコントロールしようかということばかり考えていました。
ピックを巧くコントロールして弦を弾く・・・。
そういう意識でした。
ところが今はというと、マンドリンをピックで弾いている感覚があまりないんです。
基本的にはダウンは親指、アップは人差し指で弾いている感覚で、たまたまその間にピックがある、という具合です。
↓実際にマンドリンを指弾きしている動画
マンドリンは実質、指で弾いているという感覚
この感覚を持ち始めて便利になった事がいくつかあります。
①以前より自由な弦移動ができる
②ピックのズレが全く気にならない(ズレても演奏しながら直せる)
③音色のバリエーションが増えた
④ピッキングのスピードがあがった(音のキレが良くなった)
⑤何より、次にどんな音を出すかということに集中できる
①は容易に想像できると思いますが、②以降については、体験していない人に説明するのが難しいかもしれません。
ピックのズレが全く気にならない
まず、ピックのズレは演奏しながらでも直せるようになりました。
慣れればトレモロしながらでも直せます。
これでピックのズレへの恐怖からは開放されます。
音色のバリエーションが増えた
次に、音色のバリエーションが増えるということについて。
『ピックを握ってそれを弦にぶつける』という動作に比べて『親指(及びそれに伴うピック)で弦を弾く』という運動は、物理的にバリエーションが豊かです。
結果、当然ながら音色も変化に富んだものになります。
ピッキングのスピードがあがった
ピッキングのスピードについて、これも間違いなく速くなります。
『ピックを握ってから弦に当てる』感覚だと、ピックを握った状態で弦に向かって運動することになり、移動時のスピードにロスが生じます。
その点、(ピックを握らずに)親指がピックを弦に向かって押す形で運動し、インパクトの瞬間だけ親指と人差し指でピックをしっかりとホールドする形をとれば、移動時のスピードロスは最小限に抑えられます。
しかも、親指の『押す』という運動も加えられるので、スピードは格段に速くなります。
次にどんな音を出すかということに集中できる
そして最後、これが一番大事なことです。
『音に集中できる』ということ。
ピックという道具を介さずに直に弦を弾いている感覚を持てるんですよね。
これ、非常に大事です。
楽器が身体の一部のようになって音楽を奏でられたら最高ですよね。
マンドリンで行き詰まったら、ギターやウクレレを練習してみてはいかがでしょう。
あるいは、上の動画のように、マンドリンを指弾きするのも面白いですよ。
急がばまわれ。
実は一番の近道かもしれません。
コメント
ダウンアップでスラーを繋げるには何に気を付ければ良いですか?
細かい解決法はここには書ききれないので、ざっくりと説明します。
ダウンアップをスムースに演奏するには、まず前提として①が必須です。
その上で、さらにスムースにするためには、音色の調整が必要です。
ゆっくりしたテンポで弾いて①②③の順番でチェックしてみてください。
録音して客観的に聴いてみるのも良いと思います。
①フィンガリングとピッキングのタイミングがバッチリ合っている
②ピックと弦がこすれる音が大きすぎないか(これが大きいとスラーにはなりません)
③ダウンとアップの音量・音色が同じであること