音源無料公開の裏側、過去の反省など

おひさしぶりです。今日は2024年7月15日。

こちらの記事のとおり2023年4月にX(旧twitter)アカウントを閉じてSNS発信をしなくなってから1年と3か月が経ちました。

地球上のどこかに一人くらいは「あの人いま何してるんだろう?」と思ってる方がいるかもしれないので、今日は近況のご報告などをしたいと思います。

主に以前から僕のことを知っている方のための文章です。

僕のことを知らない方にとっては冗長だと思うので、読み飛ばしながらさらっと眺めていただけるとありがたいです。

最近の気分についてざっくりと

最近、社会(あるいは文明)がめちゃくちゃ変化しているので面白いです。

僕は自分の存在を「実験者 兼 観察者」と思っているのですが、そんな僕としてはめちゃくちゃ良い時代に生まれたと思います。

特にAIがやばい。1990年代の携帯電話普及、2000年代のインターネット普及、2010年台のスマホ普及に続いて、AIもいよいよ民主化しようとしています。

一般の方にとってAI技術の恩恵を受けている実感はまだないでしょうが、この数年でその意識も変わるんじゃないでしょうか。

ですので、今は観察者として世の中の流れをしっかりと追っていきたいと思ってます。その後、変化の行く先が見えたら何かしらの分野での実験者になりたいと思っています。

 

フルアルバムの音源無料公開

音楽の話です。

昨日、1stアルバム『Moon Rabbit』のフル音源をYouTubeにて無料公開しました。

残り2枚のアルバムも近いうちに公開する予定です。

Moon Rabbit / Keizo Ishibashi (full album)

これまでTuneCore経由で配信していたのですが、もう直接無料公開しちゃおうと思ったわけです。

正直、自分で当時の作品や演奏を聴くと文句をつけたい部分もたくさんあります。

だけど、それは全くの後出しジャンケン。

10年前なんて今とは全く状況が違ったわけですから、当時の自分の精一杯の形と思って受け入れようと思います。

とはいえ皆さんは、そんなこと関係なくぜひ音源を聴いてみてください。

そして気に入った曲があれば是非YouTubeにコメントをお願いします。

ちなみに、アルバム未収録曲も順番に公開していこうと思うんですが、全部合わせると7時間を超えるのでどうやって公開しようか考えています。。

 

今何してるの?

さて、冒頭の「あの人いま何してるんだろう?」にお答えすると、次のような感じでしょうか。

・発明品を世に送り出している(natu-reverb / Sitar Express / ピックの達人 etc.)
・その他の仕事もしている
・音楽活動はほぼやっていない
・空いた時間はぼーっと世の中を観察している

実は今まであまり言ってきませんでしたが、純粋なプロミュージシャンだった時期(音楽の仕事しかしていなかった時期)は僅か2年くらいなんです。

そもそも僕自身は、専業であろうが副業であろうが趣味であろうがステージに立てば関係ないと考えています。

ステージに立って観客が音楽を求めているのなら、その状況でできる最高の演奏を届けるしかないです。

音楽であろうが何であろうが、求められるものを提供することにベストを尽くすし、価値が相手に届いたときはめちゃくちゃ嬉しい。それだけです。

 

例えば…

・知らない誰かが僕の作った曲を聴いてくれている
・知らない誰かが僕の発明品を使ってくれている

これらは僕の中では同じことです。

重要なのは「自分が生み出した何かが他人まで届き、喜んでくれている」ということであって、「何か」はあまり重要ではありません。

ですので、音楽活動をしていないからといって、僕の本質が変わることは一切ありません。

 

音楽活動の振り返り

とはいえ、僕の人生に大きな学びを与えてくれた音楽活動を少し振り返ってみたいと思います。

過去の成功や良かったことを整理しても1ミリも役にも立たないので、今後の学びになるかもしれない反省点に絞って振り返りたいと思います。

1. 強がってはいけない

まずは演奏面です。みなさんイップス (yips)をご存じでしょうか?

最近野球などのスポーツでの事例がよく報告されていますが、ある日突然いままで簡単にできていた動作が思い通りにできなくなる症状のことです。

誰にも言ったことがないのですが、このイップスに、僕は学生時代からかかっていました。

当時はイップスなんて言葉も知らなかったですし、自分の精神が弱いからだと思い、誰にもいわず自分を追い込んでいました。

そんな状態でも自分なりの回避策を編み出して、コンクールに出場したりしていましたが、どう考えても周りに相談すべきでした。

2. 良い演奏をたくさん聞くべき

良いアウトプットをするためには、良質で十分な量のインプットが必要です。

特に2014~2015年あたりの作風や演奏は、無理に絞り出している印象があり、過去の自分の焼き直しのように感じます。音源のミキシング、マスタリングについてももっと工夫ができたと思います。

このころはインプットの質と量、両方が足らなかったのでしょう。

停滞感を感じるときほど、無理にでもインプットの時間を設けるべきなんでしょうね。

また、先入観なく情報を素直に受け入れる器も大事だと感じます。

3. 共感を大事にする

僕は、ミュージシャンとして尖ったコンテンツを生み出してファーストペンギンになることが重要だと思っていました。

それ自体はとても重要なことですが、一方でもう一つ大事なことが抜けていました。

それは「共感」です。

いくらファーストペンギンになっても、他人から見て「すげー、でもあの人は特別だから(変人だから)」と思われると独り相撲になってしまい、後が続きません。

SNS普及以前は、ファーストペンギンで突っ走るだけでもよかったかもしれません。オールドメディアが「孤高」と「大衆」の橋渡しの役割を担ってくれたからです。

しかし、SNS普及後は、アーティスト自らが「共感」を設計する必要が出てきました。

僕はもともと共感性の弱い性格なこともあり、この重要性に気づくのが遅れました。もし過去に戻って同じチャレンジをするとしたら、今度は「共感」をしっかりと設計すると思います。

 

他にも反省点や教訓はたくさんありますが、大きなのはこの3点です。

これから音楽活動を頑張っていきたい人の参考になれば嬉しいですし、僕も今後の活動の教訓として心に刻もうと思います。

 

余計な独り言

最後に蛇足ですが…「反省」というとよく後ろ向きで暗い印象を持つ人が多い、と普段から感じています。
一方で僕自身は、将来に活かせることが1ミリでもあるのであれば、それは伸びしろだし前向きだと思っています。

同じように「辞める」ということについても同様です。
「辞める」という言葉にネガティブな印象を持っている人が多いのですが、僕は「余白が生まれて次の行動に移ることができる」と捉えています。

僕の感覚が一般からズレている可能性も否定しませんが、どうも多くの人は未来ではなく過去を見ているんじゃないかと思ったりします。

 

40代になると、同年代の周りの人間がどんどん懐古主義になってくるのを実感しています。

その流れに反して、未来を見据えて考え方や行動をバージョンアップしていきたいと思います。

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