『マンドリンで学ぶ!コードのいろは』第五回です。
前回までは、メジャー・マイナーコード、メジャーセブンス、セブンスコードを紹介しました。
セブンスと名のつくコードもいっぱいあってややこしいですね。
ここでもう一度整理しましょう。
下の表をご覧ください。
名前 | 表記 | 構成音 | 響きの印象 | |
メジャー系 | メジャー(基本型) | C | ド 、 ミ、 ソ | 素直な明るさ、原色 |
メジャーセブンス | CM7(C△7) | ド 、 ミ、 ソ、シ | オシャレ | |
セブンス | C7 | ド 、 ミ、 ソ、シ♭ | 不安定、緊張感 | |
マイナー系 | マイナー(基本型) | Cm | ド、ミ♭、ソ | ダイレクトな暗さ |
マイナーセブンス | Cm7 | ド、ミ♭、ソ、シ♭ | 都会的 | |
マイナーメジャーセブンス | CmM7 | ド、ミ♭、ソ、シ | 退廃的 |
※響きの印象については、コードの流れの中で大きく変化します。飽くまで参考まで。
暗記しても身になるものではありませんからね。
一つずつ、響きを自分で確認して耳に馴していきましょう。
今日はマイナーセブンスの説明をしたいと思います。
上品で洗練されたマイナーセブンスコード
まずは、メジャーセブンスです。
例えば、Cマイナーコードの構成音は、ド、♭ミ、ソですね。
ここにシ♭を足します。
ド・♭ミ・ソ・♭シ。
これがCマイナーセブンスです。
それでは実際の響きを聞いてみましょう。
最初のほうが普通のCマイナーコード、後のほうがCマイナーセブンスです。
どうでしょう、Cメジャーセブンスと同じく、少しオシャレな響きになりますよね?
でもCメジャーセブンスよりも、マイナーセブンスのほうがちょっと冷たい感じがしませんか?
もしくは都会的でバランスのとれた感じ。洗練されたサウンドになります。
それでは、このCマイナーセブンスコードをマンドリンで弾いてみましょう。
Cマイナーセブンス(Cm7)をマンドリンで弾いてみよう!
マンドリンでCマイナーセブンスを弾くと、どんな響きになるのでしょうか。
普通のCマイナーコードの後に、Cマイナーセブンスを弾いています。
やっぱり、ちょっと洗練された、現代的な感じになりますね。
では 、次に実際にフォームを作ってみましょう。
まずは復習です。
Cマイナーコードの形を作りましょう。
思い出してください。
ドが一番低音にあって、ドと♭ミとソの音が入ったコードですね。
ここでは、4弦3弦の第5フレットセーハ(人差し指)、2弦の第6フレット(中指)、1弦の第8フレット(小指)ということにしましょう。
※コードは一通りではありません。自分で色々なコードフォームを発見しましょう。
この時点の構成音は、ド・♭ミ・ソの3つだけですね。(下からド-ソ-♭ミ-ド)
上で説明したように、これに♭シを足せばメジャーセブンスコードになるのです。
そこで、♭シを足しましょう。
メジャーセブンスのときと同じく、また1弦を使いましょう。
1弦はルート音と同じドを担当していますが、2フレット分下がって、♭シに移動してもらいましょう。
中指のセーハで押さえることになります。
これがCマイナーセブンスのコードです。
※繰り返しますが、Cマイナーセブンスのフォームは他にもたくさんあります。音の並びを変えてみたりして、自分で色んなコードフォームを見つけましょう。
セーハは嫌だっていう方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、今回はもうちょっと音の配列を工夫してみましょう。
1弦を弾くのをやめて、2~4弦だけでコードを作ります。
4弦から順番に、ド(第5フレット)、シ♭(第8フレット)、ミ♭(第6フレット)です。
ソの音がなくなっちゃいましたが、体制に影響はありません。(←これはそのうち詳しく説明します)
またまた!平行移動。
あとは、いつものように、形ごと平行移動すれば、Aマイナーセブンスであろうが、Dマイナーセブンスであろうが、作れますね。
譜例をひとつ置いておきます。(クリックすれば大きい画像が開けます。)
こんな簡単なの弾いてても面白く無いよ!という方のために、以下のエクササイズを用意しました。
☓印のところは、左手で音をミュートして歯切れよく弾いてください。
◯のなかに☓印がついている箇所は、右手の薬指と小指で表面板(できればピックガードのあるところ)を叩きます。
実際に演奏するとこんな感じになります。
今日学んだマイナー7thコードは僕も曲作りやアレンジの際に多様しています。
例えばこの『眠りの淵』という曲。
終始マイナーセブンス・コードを主体にして展開しています。
↓『眠りの淵』の楽譜と音源はこちらから
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