強みをざっくりと把握したところで、次はいよいよ本格的に戦略らしいことをやっていきましょう。
ここでは、佐藤義典氏による『戦略BASiCS』を利用します。
A … Asset(マーケティング資産)
S … Strength(強み・差別化ポイント)
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C … Customer(顧客ターゲット)
S … Selling Message(売り文句)
この5つについて順番に考えていきましょう。
戦場はどこか?
まずは戦場です。
戦場の定義は様々ですが、ミュージシャンで言うと、ジャンル・活動エリア・活動プラットフォームあたりで考えると良いでしょう。
形式: バンドなのか個人なのか / 歌の有無など
活動エリア: 活動している地域
活動プラットフォーム: YouTube、TikTokなどWebで発信できるサービス
以前は「活動エリア」が重要でした。
しかし、コロナ以降は「活動プラットフォーム」のほうが重要になってきているかもしれません。
一旦、今の戦場を理解するところだけでOKです。
(色々分析する中で「戦場を変えたほうが良いかも?」という場面もありますが、そのうち説明します)
マーケティング資産は何か?
次に「マーケティング資産」を見ていきましょう。
マーケティング資産は「競合にはない独自の優位資産」と考えてください。
例えば、あなたのバンドがYouTubeで活動していく(戦場がYouTube)として、メンバーの一人が既に登録者数1万人のチャンネルをもっているとしたら、それは立派なマーケティング資産です。
その他にも、例えばメンバー全員が保育士の経験があったとしたら、それもマーケティング資産となります。
子育て世代のファンと独自のつながりが持てそうですよね。
もちろん、コンクール優勝経験があるというのもマーケティング資産ですし、メンバー全員が宮古島出身など、特長的な地域性があれば、それも武器になり得ます。
このように、あらゆる角度から自らを客観的に観察して、独自の優位資産を定義しましょう。
強み/差別化ポイントは何か?
次に、強みと差別化ポイントです。
「マーケティング資産」から生み出されたものが「強み」となります。
さっきの保育士バンドの例で言うと、次のようになります。
「子育て世代のファンと独自のつながりを作れる」 = 強み・差別化
強み(競合優位性)と差別化ポイントは、どちらも圧倒的であるほうが有利です。
また、持っているマーケティング資産の組み合わせで差別化ポイントが生まれることもあります。
とても大事なことなのでじっくりと考えましょう。
ターゲットはどんな人か?
戦場、マーケティング資産、強み/差別化ポイントが定まったら、次はターゲットの定義です。
あなたの商品(音楽やサービス)をどんな人に届けたいですか?
「聞いてくれる人ならだれでも!」というのはやめましょう。
もちろん、なるべくたくさんの人に届けたい、という気持ちは大事です。
でも、ランダムに選んだ100人全員にベストなものを届けるのは無理です。
良いファンになってくれそうな人の特徴を具体的に書き出しておきましょう。
そして「その人がどんな生活を送っているか」というところに着目しましょう。
どうですか?イメージがわいてきましたか?
この人はあなたの音楽を気に入ってくれて、良い関係を築けそうですか?
ひとつ注意点があります。
ターゲットは具体的であればあるほど良いですが、あまり絞り込みすぎるとマーケティングとしては失敗します。
特殊すぎる方向で絞りすぎると、どこを探してもファン候補が見つからない、なんてことになってしまいます。
様々な人のニーズの共通項、最大公約数を狙うイメージが良いです。
アーティストは唯一無二の尖った存在であるべきですが、ファンが尖っている必要はありませんからね。
どんな売り文句か?
最後に「売り文句」を考えましょう。ここが一番楽しいです。
ここでの売り文句は、作品単位のものではありません。
あなたという存在、つまりブランドの売り文句です。
これまで考えたことを踏まえて、ターゲットに向けてブランドの魅力が端的に伝わるような表現でまとめましょう。
キャッチコピーみたいにカッコよくまとめる必要はありません。
上に出てきた保育士バンドの場合、例えばこんな感じはいかがでしょうか。
『お子様との絆と情操教育を支える保育士バンド』
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