上達の心理術④ 〜型の罠〜

ライブ後などに、よくこういう事を聞かれます。

「ピックの握り方はどれが一番いいですか?」

「ピッキングの時に手首は使うべきでしょうか?」

などなど。

 

僕はいつも答えに迷います。

なぜなら、答えは一つではないからです。

それでも、目の前の人にとってどの方法が一番効果的かを考えようとします。

 

型に頼りすぎてはいけない

目の前の人が、全くの初心者であれば、最も無難な方法をお知らせしようと努めます。

そうではなく、色々試した上で悩んでいる場合は、その状況にあった処方をしようと試みます。

具体的には、僕はまず「どんな音を出したいのですか?」という問いかけをします。

そして、「甘い音を出したい」「透き通るような音を出したい」などの答えが返ってきた場合、僕はそれを実現できるかもしれないいくつかのアイデアを出すでしょう。

しかし、その問いに対してはっきりした答えがない場合、僕はどのアイデアを出せばよいかわからなくなり、お力になれる可能性はきわめて低くなります。

 

どんな音を奏でたいか

最も大事なのは、どんな音を奏でたいか、です。

『こういう音を出したい。だからこの動きをする。』という流れがあるべきなのです。

 

「この動きをすればああいう音がでるんでしょ?よし、この動きをしよう」ではダメなんです。

結局やってることは一緒じゃないか?!と思われるかもしれませんが、大きな違いがあります。

それは情熱の有無です。その差は必ず音に表れます。

 

いくら、その過程に機械的な運動があるとしても、内から放たれる情熱こそが音楽の基礎であるべきだと思います。

その情熱が自分や他人を動かすのです。

 

※気温も上がってきたので、ちょっと暑苦しい事を書きました。お許しください。普段はもうちょっとクールです。僕も、初めのうちは、型から入るのも良いと思っています。

 

 

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