Mandolin Player Kzo Ishibashi

石橋敬三と楽しむマンドリンの世界

Category: 上達の心理術

演奏と緊張と集中力について

演奏中に失敗した・・・。

なんて経験は誰にでもありますよね。

 

もちろん僕も失敗します。

その度に考えるんです。

失敗したのはなぜか、と。

冷静に考えると、その多くの場合は、集中力不足によるものなんです。

 

集中力が足りないということ

「今日の晩ごはんは何にしようかな」等、演奏以外の事を考えていた場合は、もちろん集中力が足りなかったということになりますね。

実は、人前で緊張して上手く弾けない、というのも集中力不足の一種です。(※一部の特殊な場合を除きます)

それから「失敗したらどうしよう」と不安に思っている場合も、集中力が足りないと言えます。

surfer_wipes_out

とにかく、自分の頭を”今”の演奏だけに集中させなければなりません。

たとえ失敗しても、終わったことを考えるのではなく、今の演奏を最高の状態に仕上げることに専念しなければならないのです。

※参照記事「後ろは決して振り返ってはいけない。」

 

 

集中力を鍛える方法

・・・で、最近ある事に気づいたのです。

 

”練習で、集中力は養える ”

 

「何を今さら・・・」なんて声が聞こえてきそうです。

そのとおり、当たり前のことです。

 

ですが、もう少し具体的に考えてみましょう。

練習の時に集中していますか?

集中して練習したことが全くないという方はいないと思います。

では、具体的にどのように集中しているでしょうか。

30分集中して5分休憩するという人もいるでしょうし、3分で一気に弾きこむという方もいらっしゃるかもしれません。

色んな練習があって良いと思います。

 

集中力の持続時間から逆算する

ここで着目したいのは、大事なときに集中力をどれくらい持続させたいか、ということ。

それによって、普段の練習時間を決めれば良いのです。

 prague_astronomical_clock_famous

例えば、本番ステージの時間が15分用意されているとすれば、余裕を見て1回あたり20分以上の濃密な集中練習を積む必要があります。

本番が40分の場合は、集中して練習する時間を毎回1時間以上作らないといけません。

 

ですが、最初は集中力を長時間持続させるのが難しいかもしれません。

その場合は、一回の集中練習時間を10分、15分、20分・・・と回数を重ねる度に徐々に延ばしていくなどの工夫をすると良いでしょう。

ちょうどマラソンランナーがフルマラソンに向けて、10km、20kmと距離を延ばしていく事に似ています。

 

まとまった時間がとれない方へ

でも、そもそも練習にまとまった時間がとれない、という方もいるでしょう。

そういう方は、楽器を弾く事以外、例えば勉強や仕事、家事などで同じように集中する時間を作ればよいと思います。

勉強や仕事で養われた集中力は、楽器を弾くときにも使えます。

逆に、勉強や仕事をダラダラする癖がつくと、楽器を弾くときも集中力が欠ける傾向になるかもしれないので、気をつけましょう。

 

・・・というか、僕も気をつけなければ(笑)

『チカラを抜く』という意識をやめた時。

過去の自分のツイートを掘り返して再考するシリーズ。

今日のネタはこれです。

『力を抜く』が、わからない。

昔から、マンドリンの先生からも先輩からも『手首を柔らかくしろ』と言われてきました。

手首を柔らかくすると、自由な動きが可能になって、音色にも変化が生まれることは簡単に想像できました。

でも、学生の僕は『手首を柔らかくする』という方法論に、いまいちピンと来ていませんでした。

なぜピンと来なかったか。

要は、手首が柔らかい=ふにゃふにゃ⇒しっかり弦をはじけるわけがない、という思い込みが頭の中にあったのでしょう。

豆腐で釘が打てるものか、というやつです。

その当時は、柔らかい=弱い、と思っていたのです。

しかし、後にある文献に出会い、手首の「柔らかさ/硬さ」と「強さ/弱さ」は別ものだと理解するようになりました。

 

『力を入れる』という意識へ

それまでは『力を抜こう』と意識してきましたが、その考えを次のように改めました。

『必要な箇所に 必要なだけの力をいれる』

力を抜くのではなく、力を入れることに意識を集中したのです。

この意識を持つことで、より自然に手首と付き合うことができるようになりました。

ちょうどアメリカに渡った頃だったと思います。

僕にとって、これに気づいた事は大きな転機だったと思います。

 

また、肘・手首・指関節を別々の動力として認識し、それぞれを効果的に使う方法を考えるようになりました。

マンドリンの正しい煮詰め方の「1. 右手の動かし方の類型」をご参照ください。

 

ちなみに、しなやかで強い手首を手に入れるため、僕はある程度の訓練が必要だと思っています。

次回、その訓練について、実際に僕が行った方法をご紹介いたします。

 

 

次の記事『【やりすぎ禁物】手首を鍛える』

次元を超える演奏。

今回は、表現力の違い表現の幅の広さという演奏家の永遠のテーマについて、次元という考え方で整理してみました。

表現力を次元数で考えてみる(第一次元)

どんな天才でも、最初は単純な表現を習得することから始まるはずです。

一番単純な表現として、音の強弱があります。

まずは、初心者が音の強弱という表現を手に入れたとします。

最初は、pfという2つの表現しかできませんが、修練によりppからffまで、より多くの選択肢を持つようになります。

音の強弱という一つの次元の上で、多くの表現ができるようになるのです。

ここでは、pp/p/mp/mf/f/ffという6種類の表現ができるようになった、とします。

ichijigen

 

複数の次元を手に入れる

次に、もう一つ、次元を手に入れましょう。

例えば、絃楽器は弦を弾く(擦る)位置によって音色が変わります。

単純化しても、硬い/普通/柔かいという3種類の表現が加わります。

第一次元(音の強弱)で得られた6種類と組み合わせると、18種類の表現が可能となります。

次元を一つ増やすだけで、表現の幅は倍以上になるのです。

nijigen

表現の次元を超える

3つ目の次元を手に入れると、さらに倍以上の選択肢が得られます。

例えば、アポヤンド/アルアイレの技術を手に入れたら、表現の選択肢は36種類以上になります。

そして、4つめ以降の次元を得ることができれば、選択肢は無限に拡大します。

sanjigen

さぁ、まずは新しい次元を探す旅に出ましょう。

新次元を見つけることができたら、次はそれを自分のモノにするまで、研究する段階です。

あなたにとって、4つ目の次元は何でしょうか?

5つ目は? 

 

旅は永遠です。

 

・・・だから面白い。

 

※ここでは『単発の音における表現』について、簡略化して言及しています。楽曲の流れの中での表現については、別の考え方が必要です。

『調子がわるい』と言ってはいけない理由

「すみません、今日は調子が悪いんです。」

何かを始める前に、こう言ってしまった経験はありませんでしょうか。

 

僕も過去に何回もあります。

また、それ以上に他人からそういう発言を聞いてきました。

 

勉強時間のマジック

物心がついてから、始めて同様の発言を聞いたのは、中学生の頃でしょうか。

同級生のS君がテスト前に言うんです。

『今日の世界史の勉強、30分しかしてないから絶対赤点だろうなー』

僕は、前日に3時間勉強しましたが、準備は全く不十分だと思っていました。

でも彼はその6分の1しか勉強していません。

 school-students-testing

そして、気になるテストの結果は以下のとおりでした。

僕の点数:60点

S君の点数:85点

 

どこが赤点なんでしょうか・・・。

事前の発言とは裏腹に、実際にはS君は普段よりも良い成績を取ったのです。

僕はすごく驚きました。

なにせ、僕のS君に期待する点数は60点以下だったわけですから。

ひょっとすると、「絶対赤点」発言を聞いていなかったら、それほど驚かなかったかもしれません。

 

S君は、本当に30分しか勉強していなくて、偶然良い点数がとれたのでしょうか。

それとも、実は30分と言いながら、本当は6時間くらい勉強していたのでしょうか。

本気で「絶対赤点だろう」と思っていたのでしょうか。

 

おそらく彼は、周囲からの期待値ばかりでなく、自分自身に対する自らの期待値を下げておきたかったのでしょう。

そうすることで、心理的に楽な状態でテストに取り組めると思ったのでしょう。

だとすると、彼の作戦は大成功です。

 

おそらく自分も満足の点数だったでしょうし、僕を驚かせる事にも成功したわけです。

 

してやられた。よし、僕も次からこの作戦でいこう。

当時は正直、彼の作戦は万能のように思っていました。

 

でも・・・、

大人になった今、この作戦が功を奏する場面は、極めて少ないことを実感しています。

 

演奏前の「今日は調子がわるい」発言

「今日は調子わるいんだよねー」「ほとんど練習していません」と言いながらパフォーマンスを始める場面をよく見かけます。

この発言の目的は、先ほどのS君の場合と同じだと思います。

 

【  調子わるい発言の目的  】

①自分のパフォーマンスに対する周囲の期待値を、あらかじめ下げておきたい

期待値を下げておく事で、実際のパフォーマンスが期待値を上回る確率が高まります。

②良いパフォーマンスが出来なかった時のために、弁解要素を確保しておきたい

期待値を下回った場合、「今日はたまたま調子がわるかったんだな」と思ってもらえるかもしれません。

 

これにより、気持ちを楽にして演奏ができるかもしれません。

でも、それはあくまで自分にとってのメリットです。

 

この作戦をとった場合、目の前のお客さん(または共演者)にメリットは、あるのでしょうか。

 

『調子がわるい』発言をしないほうが良い理由

結果からいうと、『調子がわるい』発言はしないほうが良いと思います。

答えは単純、お客さんにとって良い事がひとつもないからです。

 

『うちのコーヒーは一杯300円です。ちょっと今機械の調子がわるくて味は落ちるかもしれませんが、どうぞお楽しみください。』

メニューにこんな事が書かれていると、 美味しく飲めたかもしれないコーヒーもおいしくなくなりますよね。

 coffee-beans-at-roasted-coffee-heap-1390926556hff

 

調子がわるいかどうかなんてどうでもよい

はっきり言って、パフォーマーの調子がわるいかどうかなんて、お客さんには関係のない話です。

お客さんは、お客さんにとっての良い音楽をもとめてきてくれているのです。

期待値を下げるような発言をされると、その時点で、がっかりしてしまうかもしれません。

 

良かったかどうかはお客さんが決めること

現場で一番大事なのは、お客さんの満足度です。

下の表をご覧下さい。

パフォーマーの振る舞いと演奏の客観的な出来が、お客さんの満足度に与える影響を表にしてみました。

condition

(※)基本的には満足だが、「調子の良い時に聞きたかった」という若干の不満が残る可能性がある。
また、『調子がわるい』発言のせいで、ひょっとして今日の演奏は良いものでは無かったのだろうか、という疑念を持つ可能性がある。

 

あらかじめ、「今日の演奏はよくないかもしれない」というイメージを持たれるような発言をすると、良い演奏ができたとしても満足していただけない可能性が残ります。

良かったかどうかはお客さんが判断するものです。

お客さんからの立場にたつと、パフォーマーの『調子がわるい』発言にメリットがないことがわかると思います。

 

また、パフォーマー側からみても、「今日は調子がわるい」という、本分には関係のない言い訳を提示してしまうことで、演奏に妥協が表れたり、集中力が欠けたりする可能性も高くなります。

 

中学生のテスト前論争は実際の社会で通用しない

『調子がわるい』と言ってはいけない理由、ご理解いただけましたでしょうか。

中学生のテストのように、自分のパフォーマンスの出来が、他人の便益に影響がない場合は、万能だったS君の作戦。

実際の社会では、使いどころがほとんど無いのです。

 

自分のコンディションがよくないことを相手に伝えたくなることはよくあります。

しかし、それを伝える事による相手の心境の変化を考えてみると、言わない方がよい場面のほうが多いのではないでしょうか。

目の前におかれた状況に対して、全力で立ち向かうのみです。

 

 

後ろは決して振り返ってはいけない。

失敗しない事が最善の道です。

だから失敗しないために事前の準備をしっかりする事が大切です。

でも、現実は失敗しない人なんていません。

 

失敗は成功の母。

自分の行動を振り返って失敗の原因を追求する。

成功をつかみ取るためには、誰しもが通らなければならない道です。

 

成長を志す人にとって、反省・過去の分析は当たり前の事です。

でも、仮に『それを決して実践してはいけない場面がある』なんて言い出したらどう思いますか?

 

後ろを振り返ってはいけない。

先日、以下のお悩みを読者の方から頂きました。

 

「ちょっとでも間違ったら、そこが気になって演奏を止めてしまうんです。合奏だけでなくソロの時にもそうなってしまいます。」

 

非常によくわかります。

納得がいかないところは、弾き直したいですよね。

 

でも、この「納得がいかない」という状況が続くということ・・・。

それはつまり「目の前の音符を弾く事に集中できていない」という事なのです。

 

本当であれば、集中力の切れた状況で弾き続けるのはリスクが大きいので、すぐにでも弾くのをやめたいところです。

あるいは、同じようなフレーズが複数出てくる曲の場合は、「さっきはなぜ失敗したのか」と振り返ることで、次の成功率をあげることができるかもしれません。

でも、これは他の人がカバーしてくれる、合奏の場合です。

 

一方、ソロの場合は、この手は使えません。

どんな状況でも、例え納得のいかない部分があろうが、停電しようが、弾き続けなければなりません。

 

「後ろ」を振り返ってはいけないのです。

時間は逆にはもどりません。

 

目の前で聴いてくれている人は「次の音」を待っています。

ソロの演奏者はその「次の音」で最高のパフォーマンスをすることが求められています。

頭の半分で後ろを振り返っていては、次の瞬間に良い演奏をすることは難しいです。

 

意識を切り替える

過去を分析することと、後悔、くよくよすることは全く違います。

失敗後の意識の切り替えの重要性は、音楽以外の分野にも共通することです。

 

例えば、多くのスポーツは強い精神力が求められます。

野球の投手も、メンタル面が成績に大きく影響を与えますね。

 

ピッチャーが、ホームランを打たれたとします。

でも、次のバッターは、先ほどホームランを打ったバッターとは違う人物です。

次のバッターが打席に立ったからには、前のホームランの事を考えてもあまり意味がありません。

ピンチを広げないために、ピッチャーは意識を切り替えなければなりません。

メンタルスイッチといわれるものです。

 

スイッチというより、リセットといったほうが良いでしょうか。

高ぶった精神を落ち着かせ、集中力を発揮できる状態をつくるのです。

 

大事なのは目の前の事に集中する、ということです。

演奏の話に戻ります。

僕の場合、自分の演奏で納得のいかない部分があったとしても、次の方法で意識を切り替えます。

 

まずはお客さんの立場で考えます。

『お客さんは熱心に次の音を期待してくれている。そんな状況で後ろなんて振り返っていられない。』

また、現実主義型ポジティブ人間の僕はこう考えます。

『失敗したという事よりも、次のフレーズに集中できないことのほうがリスクが大きい。だから今は振り返らない。』

大体の場面では、この二つの思考によって、振り返りを回避できます。

もちろん、演奏が完全に終了したら、たっぷり振り返ってより良い演奏をめざします。

 

自分自身、いつもいつも100%実践できているわけがないですが、忘備録のためにも記事にしました。

参考にしていただければ幸いです。

 

 

『演奏する意味とは何か』を考える。

先日、読者の方からこんなお便りを頂きました。

 

Q .

こんにちは。私は今度、クラブの発表会で独奏をすることになりました。

その演奏会は一日かけて行い、私が演奏するのはその長い時間の本当に数分です。

部員の中には楽しみにしてくれている人もいますが、そうじゃない人もいるかもしれません。

聞きたくない人に無理矢理、演奏を聞かせるのは不本意に思います。

でも、「演奏を聞きたくないなら聞かなければいい」という風に考えるのも違う気がします。

 

そもそも演奏をする意義は何なのでしょうか。

 

単に「自分を表現する」というのはあまりに一方的過ぎる気がします。

Kzoさんの考えをお聞かせください。

よろしくお願いいたします。

 

(質問者様の了承を得た上で掲載させていただいています。)

 

何のために演奏するのか

誰のために演奏するのか。

自分のためなのか、人のためなのか。

本当に自分の演奏は、必要とされているのか。

 

このような悩みや疑問を、漠然と抱えている人は多いと思います。

僕自身も、学生の頃から考えていました。

 

しかし、本当の意味で考え出したのは最近かもしれません。

10年後は違う考えになっているかもしれませんが、今の考えを質問者Aさんに回答させていただきました。

以下、回答の抜粋です。

※ここでの意見はあくまで個人的なものです。他の考え方を排除するものではありません。

 

自分自身と向き合った経験・結果が音楽のスパイスになる

A .

演奏をする意義は何か・・・。

これはとても深い問題ですね。

 

『聴きたい人もいるし、聞きたくない人もいるかもしれない。』


この事について本気で僕が考え出したのは、恥ずかしながら最近です。

ニューヨークにいるときです。



地下鉄構内で演奏してると、前のケーキ屋のお兄さんがやってきて僕にこういったんです。

「その曲は、僕の友人の葬式で演奏された曲なんだ。すまないが今は弾かないでもらえないだろうか。」

この出来事は衝撃でした。



音楽が人を喜ばせることはあっても、人を傷つける事はないだろう、と思っていたからです。

自分の想像力の無さを痛感しました。

この時の話をするとよく次の事を言われます。

「想像力があったとしても、そんなことは避けられないじゃないか。考えすぎだよ。」

 

でも、問題はそこ(結果)じゃない。

音楽を演奏する人として、音楽の源である自分の心の問題なのです。



音楽は人の内側が自然に滲み出ます。

音楽を奏でる人は、自分と向き合った分だけ、人を動かすと思っています。

 

自分の演奏は、飽くまで、今まで自己と向き合った結果です。

自己表現欲のみで表面をつくろっただけの音楽は、やはり薄くもろいものになります。

一方、単純に良い音楽をつくるため、内側で熟成させた場合は、技術以上に人の心を打ちます。

 

聞きたくない人もいるかもしれませんが、聴きたい人もきっといます。

聴きたい人がいるのであれば、その人達に自分の内側を見ていただく。

そこに力を集中して注ぐべきだと思います。





ここで、ちょっと陳腐な分析に戻りますが、この状況は「おつきあいのカラオケ」に似ているかもしれませんね。

自分が歌うのはいいが、人の演奏はあまり聞きたくない。

でも人の演奏を聞かないと、自分の歌も聞いてくれない。

だから聞く。

(※全てのカラオケがこれに当てはまるわけではありません。)



でも決定的に違う点があります。



おつきあいのカラオケは、ネガティブに捉えたとすれば、ストレスの発散の場です。

しかし、部内発表会はどうでしょう?

人前でソロで演奏する、という機会を設けることで、未来のコンサートマスターや能力の高い奏者を育てる、という立派な意義があります。

将来のためにも、そんな大切な機会は守らねばなりません。

Aさんが演奏するのには、そういう意義もあると考えてください。

 

聴きたい人が一人でもいるのなら、その人のために心をこめて演奏しましょう。

聴きたいと思ってくれている人に対する礼儀です。

 

[content_block id=580]

成長の鍵はアンテナ感度よりも代入力。

成長したいのならアンテナを広く張るべきだ。

このような台詞をよく聞きます。

積極的にいろんな情報・体験を取り入れることで、新しい発見が得られる可能性が高くなる、というものですね。

僕自身、小さい頃に親や先生から言われたこともあります。

また、他人との話の中で自分でも口にしたことがあると思います。

 

でも、最近思うのですが、この言葉には足りない部分があると思うのです。

確かにアンテナを広く張ることは大事です。

でも、情報を取り込むだけでは、外部への効果が生まれません。

手に入れた情報や体験を元に、何かを産み出したり、意識して何かに活かしていかなければなりません。

「インプットとアウトプットのバランスが大事」という事にも繋がる話ですね。

 

興味を持つだけでは足りないのではないか。

色んなことに興味を持つ事はすばらしいことだと思います。

でも、せっかく興味を持つのなら、何かに活かしたいですね。

ひょっとしたら全く関係のない事に応用できるかもしれません。

 

例えば、僕は先日「文具BAR」という面白い企画に参加させていただきました。

小さな頃から誰の身の回りにも存在する文具というものが、BARという大人の社交場とコラボレーション。

その結果、期待以上の化学反応が起きたわけです。

 

このコラボ自体は僕の音楽活動とは直接関係のない話ですが、企画の手法として学ぶ事がたくさんありました。

僕は現場にいながらにして「この企画アイデアをマンドリンに応用すれば・・・」と考えていました。

しかし、こんな創造的な企画も、学生時代に体験していたとすれば、「あぁなんだか面白いイベントだなぁ」だけで終わっていたかもしれません。

当時の僕には、その本質を抜き出して他の事に応用する意識がなかったからです。

 

アンテナ感度より代入力!

面白いものを見て体験することは、行動力と時間さえあればいくらでもできます。

でも、せっかく興味深い体験をしたのであれば、ただ外から見るだけではなく、その本質を自分のフィールドに持ち帰って試してみたいものです。

ジャンルが全く違うものでも、意外と本質は同じだったりします。

 

『本質を見抜いて自分のフィールドに代入する力』こそが、アウトプットの鍵ではないかと思います。

アンテナ感度も大事ですが、僕なんかは情報量が多すぎると頭がパンクします。

無理をして関心を持とうとしても、そこで湧き出る興味も、その質も大したものにはならないことが多いと思います。

それよりも、限られた質の高いチャンスを逃さずに、その本質を捉えて吸収・実践したいと思います。

 

さて、次は何をしようか。

 

 

楽器を弾くのに指の長さなんて関係ない?!

楽器を弾くという事について、指の長さはどの程度影響があるのでしょうか?

指の短い人は楽器に不利だというのは本当なのでしょうか?

数年前、それが気になって、みなさんにアンケート調査にご協力いただきました。

 finger1

調査は、楽器を演奏する人を対象に2011年に行われ、有効サンプル数は95でした。

 

調査項目は、以下のとおりです。

①性別、年齢

②各指の長さ(小数点以下第二位を四捨五入)

③自分の指の長さに対する満足度(10段階評価)

④主に演奏している楽器

 

 IMG_20140610_103850

指の長さの定義について、色々考えましたが、この調査では上図の手の平側からみた長さを採用しました。

それでは、その調査の結果を紐解いていきます。

 

とりあえず、指の長さと満足度の平均値を出してみました。

(※数字は 人差指 / 中指 / 薬指 / 小指 の順、少数点以下第三位を四捨五入)

 

男性平均(サンプル数67):7.25 / 8.19 / 7.62 / 6.07  [ 満足度平均 6.4 ]

女性平均(サンプル数28):6.77 / 7.61 / 7.04 / 5.57  [ 満足度平均 5.3 ]

男女混合平均(サンプル数95):7.11 / 8.02 / 7.45 / 5.92  [ 満足度平均 6.1 ]

 

そして、ここからが分析です。

楽器の種別を確認してみましょう。

finger2

まずは、今回のサンプルを楽器別に分類しました。

マリンバ以外は全て絃楽器です。

サンプル数100弱の調査なので、かなり偏りがありますが、気にせず進めていきます。

とはいえ、コントラバス以下は、さすがに分析できるサンプル数ではないので、ここからは省略します・・・。

 

finger3

 

やはり、各楽器に男女比のばらつきがあるので、これでは公平な分析ができないかもしれません。

そこで、最初に求めた男女別平均値をもとに性別変換補正をかけます。

 

男女どちらにそろえてもいいのですが、想像する絵がちょっと綺麗になるかもしれないので、全員女性だったと過程して変換します。

男性サンプルのみなさん、ごめんなさい。

 

finger4

 

 

ちょっとすっきりしましたね。

こうして見ると、楽器間の指の長さの差なんて、ほとんどないんですね。

 

『バスケやバレーボールの選手に背の高い人が多いのは、有利な背の高い人が生き残った結果』派の人も、『いや、そうじゃない、バレーやってると背が伸びるんだ』派の人も、痛み分けですね。(・・・ちょっと話が違う?)

 

特に、この調査におけるマンドリン・マンドラ・マンドチェロの結果を見るかぎり、指が長さがさほど担当楽器の選択に影響があるわけではなさそうです。

 

一方で、満足度については、少し差が開きました。

マンドラの満足度が低い理由は、マンドラという楽器が、マンドリンに比べて弦長が長いにも関わらず、運指がマンドリンと同じで、しかも同じ機動力が求められるからでしょう。

マンドチェロはさらに弦長が長いですが、運指がマンドリン・マンドラとは違い、また求められるフレーズも異なるため、マンドラよりも満足度は高くなっています。

 

ギターは、マンドリン属とは違い、4度楽器なので、指の長さで不満に思う人の割合は少ないのかもしれません。

指の長さよりも各指の分離がキーになるのでしょうね。

 

分析の結果、何がわかったのか、ちょっと微妙ですが、ここで一つ耳寄りな情報をお知らせします。

Kzoの指の長さは、最初に求めた平均を下回っています。

ですが、指の長さ自体に不満を覚えた事はありません。

 

その理由を今後明らかにしていきたいと思います!

 

[content_block id=580]

アンサンブル能力強化に多重録音がオススメ!

一つの曲のために、パートごとに分けて録音することがあります。

多重録音といいます。

この多重録音がアンサンブル能力を強化するのに持ってこいだという話をします。

 

僕の多重録音歴は結構長いです。

中学生のころ、自分の作った曲をベースやギターで多重録音して、デモ音源をバンド仲間に聴かせていました。

 

多重録音には、MTR(マルチトラックレコーダー)という機械を使います。

今では、SDカードや内部HDDにデータを記録するケースが多いですが、当時そのような機械は非常に高価だったので、僕はもっぱらカセットテープ式のものを使っていました。

カセットMTRの仕組みはすごく面白いので、別の記事で説明する事にします。

 

MTR初心者でも簡単に扱えるものとして、僕が一押しするのが、TASCAMのDPシリーズです。

デジタル機器なのに、直感的にツマミで操作できるので、すごく愛着わきます。

使っていると、ついついデジタルだということを忘れそうになります。

結構質の良いコンデンサーマイクも内蔵されているので、これさえあればすぐに録音・多重録音できます。

トラック数も6あるので、初心者には十分すぎます。

単三電池駆動というのも魅力的で、どこにでも持ち歩きたくなりますよね。

 

話を戻します。

このMTRをつかって多重録音することのメリットはいくつもあります。

その中でも、僕が感じた一番のメリットは、ずばりコレです。

自分の演奏を客観的に聴く練習になる

ただ単に自分の演奏を録音したものを聴くだけではないのです。

『自分の録音に合わせて演奏する』のです。

他のプレイヤーの立場に立って聴く機会ができるのです。

アンサンブルの際に、自分の演奏が他のプレイヤーからどういう風に聴こえているいるか、少しは理解できるはずです。

例えば、rit.やaccel.時の自分の癖、ブレスを利用したタイミングのはかり方など、今まで見えていなかった部分で新たな発見ができるはずです。

自分の癖を理解すると、他人と合わせるときにも役立ちます。

 

アンサンブル力強化には、多重録音がオススメです!

 

真似のすゝめ

真似は芸事の基本なり、という言葉があります。

これは本当だと思います。

でも、真似だけでは越えられない壁があるのも事実だと思います。

 

昔話を・・・

小学生時代

僕が小さな頃は、もちろんyoutubeなんてありませんでした。

それどころか、僕の田舎(和歌山県印南町)はFMラジオさえ届きませんでした。

 

小学生の頃、僕は洋楽しか聴かなかったのですが、AMラジオでは洋楽がほとんど流れない。

そこで僕は、”こち亀”で得た知識を元に、ラジオを改造しました。

 

結果、”感電”しました。(100V)

 

しかし、実験を続けた結果、ついにFM徳島とFM香川が聴けるようになりました。

 

僕は非常に、”感動”しました。

 

中学時代

・・・少し時が経ち、僕が中学になった頃、兄がエレキギターを買いました。

ちょうど当時の僕は、ビートルズのジョージハリスンのギターソロを鍵盤で表現できないことを、疑問に思っていました。

(要するにチョーキングというやつです。その言葉すら知りませんでしたが。)

そこで、兄のいない時に、こっそりギターを出し、色々と試してみました。

 

そして、何週間かたったときに、僕はある発見をしました。

「弦を弾いたあとに弦を押さえたまま捻ると、音程が上がるじゃないか!

なるほど、ジョージはあの音をこうやって出しているんだ!!」

 

4

そう、僕はチョーキングを”発見”したのです。

このときの感動は素晴らしいものでした。

今だに僕の原動力の一部になっています。

 

高校時代

・・・また時が経ち、高校生になった僕は、エレキギターに明け暮れていました。

その頃、僕はCDショップで一枚のCDに出逢います。

パコ・デ・ルシア(フラメンコギターの神様)の「天才」というアルバムでした。

CDを聴いて、その情熱的な演奏と技術に衝撃を受けました。

そこで、僕はエレキギターで耳コピを試みました。

しかし、どうやってもニュアンスが違う。

 

当然です。

そもそも、エレキギターとフラメンコギターは根本的に違うのです。

フラメンコギターはナイロン弦だし、指(爪)で弾くものです。

その事実は、後にフラメンコギターの教則本を手に入れた時に初めて知ったのですが、当時の僕はともかくエレキギターでパコの演奏を必死にコピーしていました。

僕はフラメンコの正しい技術ではなく、情熱的表現をコピーしようとしていたのです。

 

過程が重要ではないか

「もし、自分が小さい頃にyoutubeがあれば、悩む事もなく、楽だったろうなぁ」

そう思う事もあります。

 youtube

最近では、気になったプレイヤーの演奏をyoutubeですぐに目で見る事ができます。

わからない奏法があれば、考えるよりも先に調べれば、すぐに解決することが多いです。

 

Aという革命的なプレイヤーがいたとします。

10歳年下にBやCというプレイヤーがいて、彼らは伝説的プレイヤーAの演奏動画の真似をして学びました。

この学びの過程は、Aが暗中模索して特別な技術を掴んだことに対し、寄り道がなく非常に効率的です。

はじめからゴールがわかっているわけですから。

Aが20年かけて習得した技術を、BやCはわずか10年たらずで習得するかもしれません。

これは時代がもたらした進化です。

 

では、彼らはAを超える存在になるのでしょうか。

どうでしょうか。

 

僕は、

『彼らが、Aの技術を習得・昇華した上で、さらに新しいものを作れる(見えている)かどうか』

という事につきると思います。

 

技術を習得しただけでは、新しいものをつくる事はできません。

本当の意味で新しいものを作るためには、たっぷりと時間をとって、自分と向き合い、悩むことが不可欠だと思います。

いくら技術が進化しても、こればっかりはショートカットできません。

結局は、自分と向き合った時間が勝負の鍵だと思います。

それさえ見失わなければ、今の時代に生きる僕らは、間違いなく有利です。

 

しかし、それでもなお、僕が過去に悩んだ時間は無駄ではなかったと思います。

探求する事でしか経験できない貴重なプロセスと、解決した時の感動があるからです。

真似は飽くなき探求の一つの結果なのですね。 

探求の結果としての真似は大いに奨励されるべきだと思います。

 

時代の進化の中の一つの小さな歯車として、自分が役割を果たせるよう、これからも頑張りたいと思います。

 

 

上達の心理術④ 〜型の罠〜

ライブ後などに、よくこういう事を聞かれます。

「ピックの握り方はどれが一番いいですか?」

「ピッキングの時に手首は使うべきでしょうか?」

などなど。

 

僕はいつも答えに迷います。

なぜなら、答えは一つではないからです。

それでも、目の前の人にとってどの方法が一番効果的かを考えようとします。

 

型に頼りすぎてはいけない

目の前の人が、全くの初心者であれば、最も無難な方法をお知らせしようと努めます。

そうではなく、色々試した上で悩んでいる場合は、その状況にあった処方をしようと試みます。

具体的には、僕はまず「どんな音を出したいのですか?」という問いかけをします。

そして、「甘い音を出したい」「透き通るような音を出したい」などの答えが返ってきた場合、僕はそれを実現できるかもしれないいくつかのアイデアを出すでしょう。

しかし、その問いに対してはっきりした答えがない場合、僕はどのアイデアを出せばよいかわからなくなり、お力になれる可能性はきわめて低くなります。

 

どんな音を奏でたいか

最も大事なのは、どんな音を奏でたいか、です。

『こういう音を出したい。だからこの動きをする。』という流れがあるべきなのです。

 

「この動きをすればああいう音がでるんでしょ?よし、この動きをしよう」ではダメなんです。

結局やってることは一緒じゃないか?!と思われるかもしれませんが、大きな違いがあります。

それは情熱の有無です。その差は必ず音に表れます。

 

いくら、その過程に機械的な運動があるとしても、内から放たれる情熱こそが音楽の基礎であるべきだと思います。

その情熱が自分や他人を動かすのです。

 

※気温も上がってきたので、ちょっと暑苦しい事を書きました。お許しください。普段はもうちょっとクールです。僕も、初めのうちは、型から入るのも良いと思っています。

 

 

上達の心理術③ 〜反復練習の罠〜

昔、独奏コンクールによく出場していましたが、

毎回2位ばかりで、どうしても1位がとれずにいました。

チャンスは何度もあったし、周りのバックアップも万全でした。

しかし、毎回、どこかで大きな減点ポイントを作ってしまう。

一体どうしてなのか。

その一番の原因を、この記事で書きます。

 

なぜ繰り返し練習をするのか。

目の前に課題曲があるとします。

練習の過程で、ある部分のフレーズを

繰り返し練習することがあるかと思います。

みなさんは、なぜ繰り返し同じ箇所の練習をするのでしょうか?

 

①指に動きを完全に覚え込ませるため

②暗譜するため

③このフレーズがかっこいいから(単純に弾いていたい)

④苦手なフレーズを繰り返し練習して自信をつけるため

 

およそこの4つの理由のどれかではないでしょうか。

ここで注目すべきは④の「繰り返し練習して自信をつけるため」です。

間違えずに弾くために、繰り返し練習する。

これはとっても大事な事です。

繰り返し練習することで、その効果を実感する人も多いでしょう。

 

しかし一方で、繰り返し練習しているにも関わらず、

ミスの確率が減らない人もいるのではないでしょうか。

僕は、過去にその状態に陥ったことが何度もあります。

血のにじむような練習の努力が本番で報われないとしたら、

これは悲しいことです。

では一体なぜこんな事が起こるのでしょうか。

 

反復練習はするな?!

反復練習で得たいものはなんでしょうか。

繰り返しミスをすることでしょうか?

いや、違います。

繰り返し成功することです。

成功の確率を上げたいのです。

 

心理術という意味では、成功体験の積み重ねが大事です。

成功体験というのは、本番演奏の成功に限定したものではないです。

練習における成功も、自信につながります。

 

逆に練習におけるミスの連続は、自信を失う事になりかねません。

 

成功体験が多ければ多いほど、また成功の比率が高ければ高いほど、

自信につながります。

逆に失敗体験の比率が多ければ多いほど、自信の喪失につながります。

 

苦手なフレーズがあるから、その部分を練習する。

でも何回やってもその都度間違える。うまく弾けない。

こんな状態に陥ったら、一刻も早く練習をやめるべきです。

 

しかし、やめるといっても、

その部分を全く練習をしないというのでは、

単に目の前のことから逃げているだけですので、

ここで練習の方法を変えてみましょう。

 

練習の仕方を見直そう

弾けないのであれば、まずテンポを見直しましょう。

成功する確率が60%以上のテンポまで落として練習しましょう。

そして、その確率が80%程度まで達したら、ほんの少しテンポをあげます。

焦らず、成功率を高くキープしながらテンポをあげていくのです。

 

テンポ以外の問題もあるかもしれません。

とにかく、練習でミスが連続する場合は一旦クールになって、

一歩引いた目でその原因を眺めてみましょう。

急がば回れ、です。

 

 

上達の心理術② 〜課題の設定レベル〜

前回(楽器が巧くなる秘訣① 〜伸び悩み時期に〜)の続きです。

今回は楽しい楽しい課題の設定の仕方についてです。

課題と聞くとカラダが拒絶反応を示す人もいると思いますが、

自発的に上手に課題を設定すると、毎日が楽しくなります。

 

負荷と意欲は反比例ではない

まず、上達には練習が欠かせません。

そして、練習には負荷がつきものです。

筋トレと一緒です。

ですが、時にその負荷は、肉体的にも心理的にもプレッシャーとなり、

上達しようとする人の意欲を削いできます。

 

その結果・・・・、

 

負荷は高ければよいというものではない。

程よいレベルの課題を選ぶべきだ。

 

そう考える人が多くなります。

 

これは決して間違った考え方ではないと思います。

しかし、完璧に自分に合ったレベルの課題なんて、

一体誰が選んでくれるのでしょう。

自分でそれをできる人は、このブログなんて読む必要はないでしょうし。

そして、周りに的確な課題を与えてくれる人がいる確率も低いと思います。

下手をすると、勝手に妙な限界を設定されてしまって(つまり見くびられて)、

能力の幅が狭まっていることもあるかもしれません。

 

では、どうするか。

 

とりあえず高めの負荷をかけてみる

とにかく、自分の限界を超えた課題を設定しましょう。

どの程度限界を超えているかなんて、この際、置いておきましょう。

ここで大事なのは、

「これ、ほんとにできるのかなぁ・・・」

ではなく、

「これができたら面白いだろうなぁ!」

と思う事です。

やらされている、と思ったらその時点で損しています。

 

結果、できなくても、無問題です。

10個設定して1個でもできたら万々歳です。

できなくて当たり前の事ができたら、面白いじゃないか!

少なくとも、自分自身で天井を設ける必要はありません。

自由に伸びていきましょう!

 

僕の場合

僕自身のことを話すと、中学生の時にエレキギターを始めたとき、

初めてコピーしようと思ったギタリストが超絶技巧派のPaul Gilbertでした。

その当時はそれがどのくらい難しいものかはわからなかったのですが、

弾けるところだけ拾ってコピーしていく作業は楽しかったです。

(※もちろんほとんど弾けなかったですが)

マンドリンという楽器に替えてからも、

とんでもない曲にチャレンジしつづける癖は直らず、今に至ったというわけです。

その裏にはいつも「これが弾けたら面白いだろうなぁ!」という心理があります。

チャレンジする曲が難しければ難しいほど、

弾けた時には面白い事になるということが予測できます。

だから難しい曲に直面するとワクワクするのです。

(↑弾けない事が多いとしてもです!)

 

さぁみなさん、弾けたときのことを妄想しながら、

難曲にチャレンジしましょう!!

 

前回発表から二日で売り切れてしまったアレンジ代行ですが、

また5件限定で出します。

(と書こうと思ったらもう残り3件です・・・。)

5月末までのお試し特別価格です。

早いもの勝ち、First come, first served!です。

ちなみにご存知かもしれませんが、Premium Supporterの方には

20%割引のクーポンを用意しますので、

この際に加入していただいたほうがお得です。

[content_block id=580]

上達の心理術① 〜伸び悩み時期に〜

このカテゴリーでは、楽器の上達の秘訣を分析してみます。

具体的な奏法等の解説ではなく、心理的なことですので、

楽器以外の事にも応用できるかもしれません。

 

幼児期

さて、みなさん楽器を初めて間もない頃は、

わかりやすい課題がたくさんあったと思います。

 

・ト長調の音階をローポジションで弾けるようになる

・トレモロをBPM144、16分音符で弾けるようになる

 

これらのことは、わかりやすく、課題として設定するのも容易く、

達成度合を判断するのも簡単です。

この時期は、一つ一つ課題がクリアできていくことに喜びを感じるでしょうし、

それが「マンドリンって楽しい!」と思える要素になります。

練習量に従って自動的に巧くなる時期です。”幼児期”としましょう。

 

その時期を過ぎると、課題は少々複雑で微妙な世界になってきます。

 

青年期

・ダウンとアップのピッキングの音質を揃える

・弦に対してピックの入る深さをなるべく浅くする

・スケールを弾く際の音の切れ目を滑らかにする

 

この時期では、人によって「伸び悩み」が発生します。

仮に”青年期”としましょう。

青年期では、幼児期とは違い、自動的に上達する幅が小さいのです。

「何も考えず、ただ練習する」という練習法は見直したほうが良いでしょう。

精神と時の部屋があれば別ですが、

「きっちりと上達する練習法」を選択しないと時間がもったいないです。

 

ではどうすればよいか・・・・。

 

青年期の練習法

例えば、今日の基礎練習に1時間とれるとします。

トレモロの練習を30分、フィンガリングの練習を30分するとしましょう。

まず、メトロノームを鳴らしながらトレモロの練習をします。

 

・・・・タカタカタカタカタカタカ・・・・

 

ここで、もう一度考えてください。

今日の30分のトレモロ練習の目的を。

 

練習の目的はなんですか?

何を改善したいのでしょう?

どんな癖を直したいのでしょう?

 

それがはっきりしないのなら、この練習はあまり意味がないです。

違う練習をしましょう。

 

ちょっと極端な事を言いましたが、

要するに、

 

目的がはっきりしない

モチベーションも上がらないし達成感も得られない

上達しない、仮に上達しても一時的なもの

 

という、恐ろしいパターンに陥りかねないという事です。

 

まとめ

初めは難しいかもしれませんが、

人に言われたものではなく自分で設定した課題をクリアしていく

快感は素晴らしいものですので、ただただ練習するだけではなく、

課題について「考える」時間をつくりましょう。

もし、課題が思いつかないときは、巧い人の演奏を聴いてください。

CDでも構いませんが、できれば生で。

何かを得られると思います。

 

さりげなく最新アルバム”BLUE”から『Tonda』を貼っておきます。

 

Translate »